やなぎだ耳鼻咽喉科(大阪府東大阪市西鴻池町)| 耳・鼻・喉あれこれ

耳・鼻・喉あれこれ

耳垢の豆知識

2004,12,15

耳あかの役目
そもそも「耳あか」ってなんでしょう。
耳あかっていうぐらいだから、体の「あか」と同じようなものでしょうか?なんとなく不潔で不要なイメージですが…。耳あかは耳垢腺というアポクリン腺(脇の下の汗腺などと同じ)の一種から分泌されます。外耳道の奥の部分にあたる上皮細胞は、外耳道の外側に向かって移動し、入り口に近い部分ではがれ落ち、耳脂線の分泌物と塵埃等が一緒になって耳あかとして排出されます。耳あかの役目は、意外にも耳を清潔にし、異物が体内へ侵入するのを拒むことにあります。その理由は
(1)耳垢はph5.0前後の酸性になっているので、多少の菌なら殺菌が可能であること
(2)リゾチームという細菌細胞の細胞壁を破壊するたんぱく分解酵素が含まれており、外から侵入する雑菌から耳を守ってくれること
(3) 耳あかには脂肪が含まれており、皮膚の表面を保護してくれること
などなどです。

◎耳あかがつまると…
では、耳あかを放っておいていいかというと、そうではありません。耳垢腺の分泌物やはがれた皮膚、ごみ、毛などが固まって外耳道をふさぐと、難聴や耳鳴りなどの原因になります。外耳道が完全につまってしまうと、家庭で取ることは難しくなります。特に水泳や洗髪などで耳に水が入ると、耳あかがふやけて膨らむので、よりいっそう聞こえが悪くなることがあります。また、お子さんの発熱の原因として急性中耳炎は重要ですが、小児科を受診しても小児科の先生に耳あかのため、鼓膜の状態をチェックしてもらえなくなることも大きな問題です。

◎ベトベトとカサカサ
ところで、耳あかはじゅく(?)耳といわれるようなベトベトしたものと(湿性耳垢)、こな(?)耳(乾性耳垢)といわれるカサカサしものとの二つのタイプに分かれるのはご存じでしょう。実はこれ、DNAによって決まっています。さらに、日本人を含むアジア人の多く(80%程度)はカサカサで、逆に欧米人はベトベトが多いといわれています。

◎耳そうじはいつする?
よく患者さんからは「どれくらいの頻度で耳あかを取ればいいのでしょうか?」と質問を受けます。これは耳垢の性質によっても異なります。すなわち、乾性耳垢の場合は自然に脱落して取れることが多いので、2週間に1度くらいでも充分だと思います。しかし、湿性耳垢の場合は自然に無くなることはまずありませんから、風呂上がりなどに比較的頻回に拭き取る必要があります。一方あまりこまめに耳あかを取りすぎても皮膚びらん、水性耳だれ、さらにはカビが生えてかゆみが増します。かゆみが増すので、また触るという悪循環になり、慢性の外耳炎、慢性の外耳道湿疹を引き起こすことも多くあります。耳の触りすぎには注意してください。

◎耳かきor綿棒
また、「耳あかはどうやって取るのが一番いいのでしょうか?」という質問も多く受けます。これも、耳垢の性質により異なります。乾性耳垢の場合は耳かきのようなものでかき出す方が良いでしょうし、湿性の方は綿棒などでこまめに拭き取るほうが良いでしょう。いずれにしても、小さなお子さんの耳あかを取るには注意が必要です。

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