やなぎだ耳鼻咽喉科(大阪府東大阪市西鴻池町)| 耳・鼻・喉あれこれ

耳・鼻・喉あれこれ

本格的な風邪のシーズン到来

2003,11,5

夕、気温が下がるようになりそろそろ風邪のシーズンとなりました。寒くなると風邪をひきやすくな るのは鼻や気管の線毛の動きが鈍くなるからです。かぜは、そのほとんどが病原微生物(ほとんどがウイルス、まれに細菌)の上気道から下気道にかけての感染でおこる病気ですが、原因の種類に関係なく、くしゃみ・鼻水・鼻づまり・のどの痛み・咳・痰などに加え、発熱・頭痛・全身倦怠感・食欲不振などの全身症状(時に、嘔吐や下痢などの胃腸症状)を伴うという点では共通しているので、一括してかぜ症候群と取り扱われます。よく患者さんに、咽頭炎と説明すると「じあ、風邪じゃないんですか?」などと質問をされることがあります。たとえば咽頭炎は風邪症状の一つの病型といえます。風邪に含まれる病型としては
1)普通感冒:いわゆる鼻かぜです。
2)咽頭炎:炎症の主体が咽頭にあるため、鼻汁・咳などに比べて喉の痛み(咽頭痛)が強いのが特徴です。
3)インフルエンザ:鼻汁・咳などの呼吸器症状に比べて、発熱・筋肉痛・関節痛・全身倦怠感などの全身症状が高度に早くから出現します。インフルエンザについては本格的なシーズンになれば詳しく述べたいと思います。
4)咽頭結膜熱:代表的な夏かぜの一つで、熱・咽頭炎・結膜炎の3つを特徴とすることからこの名前が付けられています。
5)クループ症候群:声を出すところ(喉頭)の付近が炎症を起こして腫れる状態で、犬が遠吠えするときのような独特の咳がでます。
6)気管支炎:炎症が下気道の気管支に及んだ状態です。鼻汁・咳・咽頭痛などのいわゆるかぜ症状に続いて、次第に咳が激しくなり、咳と共に痰もでてくるようになります。
7)肺炎:特にかぜ症状のなかで、咳が激しく痰も多く、もっとも重症の形と言えます。もちろん、死亡の原因となります。
8)感染性胃腸炎
などがあり、これらの一部は合併症とも言えますが一口に風邪と言っても多彩な症状を呈することを覚えておいてください。患者さんの多くは風邪の症状について自分のイメージとか定義といったものがあるようで、よく「これは風邪じゃないと思う」とか言われます。でもその多くはいわゆる風邪症状なのです。
ちなみに一年間に風邪にかかる平均的回数は下記の通りと言われています。

乳児.....................7回位
幼児.....................5から6回
学童.....................3から4回
成人.....................1から2回

したがってきわめてありふれた病気と言え、風邪をひいたからといって必ず医療機関を受診する必要はもちろんありません。もっと言えば子供は風邪をひくものだと思ってもらえばいいと思います。しかし、ありふれた言葉ですが「風邪は万病のもと」と言われ、さまざまな合併症の原因となります。ことに、耳鼻科領域においては急性中耳炎、滲出性中耳炎、急性副鼻腔炎など風邪がきっかけになる疾患が多数あり、ことに幼小児においては充分な注意が必要です。

今年の冬はインフルエンザの大流行があり、みなさんの風邪に対する意識も高まっており、インフルエンザの予防接種もそろそろ受けられているのではないかと思います。「備えあれば憂えなし」です。ただ、予防接種を受ければ風邪をひかないというのは大きな誤解です。あくまでインフルエンザの症状の軽減の目的と重篤な合併症にともなう健康被害を最小限にとどめるものとご理解ください。また、昨シーズンに品不足で大問題となったインフルエンザに対する抗ウイルス薬は1400万人分の量を確保したそうです。昨シーズンはこのお薬の問題で医療機関は大混乱に陥りましたがとりあえずご安心を。もちろん、それより前にインフルエンザにかからないのが一番ですが・・・

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